ODRADEK RECORDSレーベル(アメリカ)
第1弾はレコード芸術特選!
ピナ・ナポリターノの「ブラームス・ザ・プログレッシヴ」第2弾!
ODRCD 413 (日本語オビ・解説付き)
「ブラームス・ザ・プログレッシヴVol.2」
ヴェーベルン(1885-1945):9楽器のための協奏曲Op.24(1934)
ブラームス(1833-97):ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.83(1881)
ピナ・ナポリターノ(Pf)
モデスタス・ピトレナス(指揮)リトアニア国立交響楽団
録音:2021年6月10-11日リトアニア・ナショナル・フィルハーモニック・ホール、ヴィリニス [58:52]
※ピナ・ナポリターノの「ブラームス・ザ・プログレッシヴ」シリーズの第2弾。第1弾「ブラームス、ウェーベルン、ベルク:ピアノ作品集」(ODRCD330)はレコード芸術特選!
ブラームスは一般に思われているような頑迷な保守主義者では決してなく、実は新ウィーン楽派の3人が深く傾倒、影響を受けるほど先進的な作曲家でした。この企画はブラームスの作品を新ウィーン楽派の作品と対比させることで彼のそうした側面を浮き彫りにしようというものです。今回はブラームスの交響曲並みの規模を持つ大作、ピアノ協奏曲第2番にウェーベルンの9楽器のための協奏曲を対峙させます。9楽器のための協奏は伝統的な意味でのピアノ協奏曲ではなく、極めて室内楽的な作品ですが、ナポリターノは厳しい様式で書かれたこの作品をみずからリードし峻厳なリリシズムを表出しています。ブラームスの第2ピアノ協奏曲では甘いロマンティシズムを惜しげもなく出す一方、作品に内在する堅牢な論理性と構造を凛とした態度で演奏。同作品の新しい名演の誕生といってよいでしょう。聴き手はこのアルバムでウェーベルンの作品の中にあるロマンティシズムとブラームスの作品の中にある前衛性を再発見することでしょう。
※その他ODRADEK RECORDSレーベル新譜
ODRCD 428 (日本語オビ・解説付き)
「比類なきリスト」
ベートーヴェン(リスト編):ゲラルトの詩による6つの歌Op.48より(S467)
第1曲《神の力と摂理》
第3曲《バスの歌》
リスト:
悲しみのゴンドラS200,No.1(第2版)
スケルツォとマーチS177
暗い雲S199
ピアノ・ソナタ ロ短調S178
不運!S208
ドニゼッティのルチアとパリジーナの2つのモティーフによる演奏会用ワルツS214-3
マイケル・ケイコフ(Pf)
録音:2021年9月3日/10月22日ニューヨーク、スキルマン・ミュージック[62:16]
※マイケル・ケイコフはロシア、サンクト・ペテルブルク出身で現在はアメリカで活動している若手ピアニスト。6歳で既に公開の場でコンサートを行い、後にジュリアード音楽院でジェローム・ローウェンタールに学びました。全米、ヨーロッパ、アジアで精力的な演奏活動を行っており、レパートリーはバッハから現代曲までと幅広いものの、とりわけリストに強い思い入れがあり、このディスクではリストの代表作ロ短調ソナタを中核に小品とベートーヴェンの歌曲の編曲作品を収録しています。ロマン派のヴィルトゥオーゾ系コンポーザー・ピアニストをこよなく愛するというケイコフは久々に登場する19世紀型・主情主観表出タイプのピアニストといえるでしょう。
ODRCD 431(日本語オビ・解説付き)
「エニグマ」
~アルマンド・アルフォンソ(b.1931):ピアノ作品全集
トリプル・ゲーム研究(2016)
アローロの主題による変奏曲(1989)
アルバムの綴り1&2(2021)
ピアノ組曲(1956)
ピアニストの友人への前奏曲集(1996-1997)
ハビエル・ネグリン(Pf)
録音:2021年11月29日-12月1日スタジオ・オドラデク、ザ・スフィアース[76:29]
※作曲者アルマンド・アルフォンソは現在パリ在住のスペインの作曲家。母国とフランス、イタリアで学んだ後、バレエのオーケストラ指揮者としてキャリアを開始、後にコンサート指揮者としてアンドラーシュ・シフ、ウラディーミル・スピヴァコフ、クリスティアン・カツァリスらと共演した。その傍ら、作曲家としても管弦楽曲や協奏曲、歌曲など多くの作品を生み出した。このアルバムは彼のこれまでのピアノ作品を集成したもの。いわゆる現代音楽ではなく、ロマン派から近代までの様式を踏まえた親しみ易い作風。アルフォンソにとっては同じスペインの先輩作曲家フェデリコ・モンポウにも通じるリリシズムと素朴さを湛えた愛すべき作品集。