珍しいシューベルト、シューマン、リストのメロドラマ集成!

SALAMANDREレーベル(フランス)
珍しいシューベルト、シューマン、リストのメロドラマ集成!
SALAM 005
「朗読とピアノ」
 ~シューベルト、シューマン、リストのメロドラマ集
リスト:
 悲しみの僧侶 S.348/ヘルゲ王の誠実 S.686
 亡き詩人の愛 S.349/盲目の歌手 S.350/
 レオノーレ S346
シューベルト:この世からの別れ D829/
シューマン:
 美しいヘドヴィヒ Op.106/
 野の少年のバラード Op.122-1/逃亡者 Op.122-2

ヴァンサン・フィギュリ(朗読)
パスカル・アモイエル(ピアノ)
81’21
※朗読入りの音楽に特化したレーベル、SALAMANDREの新譜は、シューベルト、シューマン、リストのメロドラマ。メロドラマは台詞と音楽を重ねた伴奏つき朗読のような形式。18世紀に流行し、かのベートーヴェンも「フィデリオ」の地下牢の場面で用いている。劇作品のほかにもピアノ伴奏作品も多数作られた。しかし今日では大作曲家の作品ですらあまり顧みられない。このCDでは、リスト、シューマン、シューベルトのメロドラマを収録。大作曲家のメロドラマがこれだけまとまったCDは初めてだろう。歌曲とは異なった、演劇的朗読と音楽の絡み合いが面白い。ちなみにリストの「ヘルゲ王の誠実」はフェリックス・ドレーゼケ(1835―1913)の同名バラードの編曲。
朗読は基本的にフランス語。シューベルトの「この世からの別れ」だけフランス語とドイツ語の2種が収録されている。
ヴァンサン・フィギュリはフランスの音楽家、詩人。SALAMANDREレーベルで一貫して朗読を受け持っている。そしてこのCDではフランスの名ピアニスト、パスカル・アモイエル(アモワイエルに非ず)が素晴らしい演奏を聞かせてくれる。パスカル・アモイエルは、1971年、フランス、セーヌ=エ=マルヌ県のロゼ=オン・ブリ生まれのピアニスト。以来30年以上精力的に活動している。録音は多いが、アモイエルのシューベルト、シューマン、リストのCDはこれまでなかっただろう。
※Pascal Amoyelは日本では「パスカル・アモワイエル」という表記が広まっているが、Amoyelはフランス語では「アモイエル」と発音し、本人もそのように名乗っている。