イタリアのピアニスト、マリアンジェラ・ヴァカテッロのスクリャービン:ピアノ・ソナタ全集の第1弾!/他、新譜6タイトル

STRADIVARIUSレーベル(イタリア)

イタリアのピアニスト、マリアンジェラ・ヴァカテッロのスクリャービン:ピアノ・ソナタ全集の第1弾!
STR 37266
「スクリャービン:ピアノ・ソナタ全集第1集」
スクリャービン:
ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.6
ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 Op.23
ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ短調 Op.30
ピアノ・ソナタ第9番 Op.68 「黒ミサ」
ピアノ・ソナタ第10番 Op.70

マリアンジェラ・ヴァカテッロ(ピアノ)
録音:2023年2月 イタリア ウンブリア州 ペルージャ 72’58
※イタリアのピアニスト、マリアンジェラ・ヴァカテッロのスクリャービンのピアノ・ソナタ全集の第1集。マリアンジェラ・ヴァカテッロはナポリ近郊のカステッランマーレ・ディ・スタービアの生まれ。1999年にオランダ、ユトレヒトのフランツ・リスト国際ピアノ・コンクールで第2位を受賞。すぐに世界中で活躍するようになる。2009年にはヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールに入賞(第1位は辻井伸行)、2007年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールのピアノ部門で入賞。既にBRILLIANTレーベルなどからCDも発売になっている。
ヴァカテッロは、リストの難曲、超絶技巧練習曲集を楽々と弾きこなすだけの技術力に、華やかさと清潔な情感を兼ね備えており、それはここでのスクリャービンでも存分に生かされている。第2集が楽しみになる第1集だ。

※その他STRADIVARIUSレーベル新譜
STR 37240
「時の機(はた)」~20世紀無伴奏クラリネット作品集
ヴァレンティーノ・ブッキ(1916-1976):無伴奏クラリネットのための協奏曲
ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):歌/セクエンツァ9
ジェンティルッチ(1939-1989):時の機(はた)/断片/調べ
ドナトーニ:光~クラリネットのための2つの小品

ジャン・マリア・マッテウッチ(クラリネット)
録音:2021年9月,2022年5月 イタリア エミリア=ロマーニャ州 ラヴェンナ カーゼムラーテ,50’31
※20世紀の無伴奏クラリネット作品集。ベリオの他、ヴァレンティーノ・ブッキ(1916-76)、アルマンド・ジェンティルッチ(1939-89)、フランコ・ドナトーニ(1927-2000)の作品を収録。
ジャン・マリア・マッテウッチは、イタリア、ラヴェンナ近郊のルーゴの生まれ。独奏や室内楽で活躍している。

STR 37259
「エイミー・ビーチ(1867-1944):ヴィオラとピアノのための作品集」
夢 Op.15-3
ロマンス Op.23
ヴァイオリン・ソナタ Op.34(ヴィオラ演奏)
祈り
レント・エスプレッシーヴォ Op.125

マッテオ・アマダージ(ヴィオラ)
カーティア・スプルガ(ピアノ)
録音:2022年6月21―22日 イタリア ロンバルディア州 ミラノ 53’09
※米国の作曲家、エイミー・ビーチ(1867-1944)のヴィオラとピアノのための作品を集めたCD、といってもヴァイオリンなどほかの楽器のための曲の編曲が多い。ビーチの優しさと慈愛に満ちた音楽はヴィオラと相性がよく、気持ちよく聞ける演奏だ。
マッテオ・アマダージは2011年からミラノのスカラ座のオーケストラでクラリネット奏者を務めている。彼はエイミー・ビーチの研究者でもあり、ニューハンプシャー大学の図書館が所有するビーチの自筆譜を研究しているという。説得力のある演奏も納得である。

STR 37260
レーガー:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集 Op.42
 第1番 ニ短調
 第2番 イ長調
 第3番 ロ短調
 第4番 ト短調

アンカ・ヴァジーレ・カラマン(ヴァイオリン)
録音:2021年12月23日 イタリア ロンバルディア州イゼーオ,46’51
※レーガーの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ集 Op.42の全曲録音。明らかにバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタに触発された作品で、バッハ好きにも楽しめるもの。
アンカ・ヴァジーレ・カラマンはルーマニア出身。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院で学び、イタリアを中心に活躍している。彼女は既にSTRADIVARIUSに、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(STR 37196)、パガニーニの24のカプリース(STR 37193)、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27(STR 37200)、テレマンの12の幻想曲(STR 37199)など無伴奏ヴァイオリン曲を集中して録音しており、これはその最新刊でもある。

STR 37264
「20世紀クラリネット作品集」
ベルク:4つの小品 Op.5
ヒンデミット:クラリネット・ソナタ 変ロ調
レーガー:アルバムの一葉とタランテラ
ポーザー(1917-1970):クラリネット・ソナタ Op.30

シルヴィア・プッジョーニ(クラリネット)
クラウディオ・サンナ(ピアノ)
録音:2022年6月 イタリア ロンバルディア州 グラーツィエ、40’25
※近現代のクラリネットピアノのための作品を集めている。ハンス・ポーザー(1917―1970)のクラリネット・ソナタが珍しい。
シルヴィア・プッジョーニはイタリアのクラリネット奏者。様々なオーケストラで演奏する他、室内楽の活動も盛んである。

STR 57941
エマヌエーレ・ペドラーニ:ピアノ作品集
【空中歩行/映画/日本の日々/熱狂した7/
 デッシのためのワルツ/ルナ(私の小さなボクサー)/
 11月4日/アリエヌス/ここは中国/
 奇妙な日々/ネスティナルカ/子守歌】

エマヌエーレ・ペドラーニ(ピアノ)
録音:2021年 イタリア ロンバルディア州 ミラノ 69’06
※エマヌエーレ・ペドラーニはミラノのスカラ座のオーケストラでコントラバス奏者を務める傍ら、1999年からピアニストとしても活動しており、主に自分が作曲した曲を弾いている。これはおそらく彼の初のCD。作風はクラシックとジャズないしはポップスのミックスといった感じ。