BRIDGEレーベル(アメリカ)
ジョン・アダムズ、ポール・クレストン、ポール・ボウルズetc
20~21世紀4手ピアノ作品集
BCD 9552
「ハレルヤ・ジャンクション」
~4手ピアノによる20~21世紀作品集
ジョン・アダムズ(b.1947):ハレルヤ・ジャンクション
ポール・クレストン(1906-85):ルンバ=タランテラ
ポール・ボウルズ(1910-99):夜のワルツ
ポール・モラヴェク(b.1957):4本の手(クアトロ・マーニ)
ベント・ソアンセン(b.1958):6つの間奏曲
クアトロ・マーニ:
【スティーヴン・ベック(ピアノ)
スーザン・グレイス(ピアノ)】
録音:2019年7月 米国 コロラド州 コロラドスプリングス、DDD、47’36
※20世紀の作曲家による2台ピアノ作品集。ジョン・アダムズ(1947-)の代表作の一つでミニマル・ミュージックの傑作「ハレルヤ・ジャンクション」から始まって、ポール・クレストン(1906-1985)、ポール・ボウルズ(1910-1999)、ポール・モラヴェク(1957-)と米国の作曲家の作品が並び、最後はデンマークのベント・ソアンセン(1958-)の6つの間奏曲。
クアトロ・マーニ(イタリア語で「4本の手」の意味)は1989年結成のピアノ・デュオ。緻密な美が素晴らしい。
※その他BRIDGEレーベル新譜
BCD 9574
「東海岸」~カナダの現代歌曲集
イマン・ハビビ(b.1985):間違った朝
イマン・ハビビ:ザ・リバー=リップ
ジーン・クルサード(1908-2000):3つの愛の歌
ジョスリン・モーロック(1969-2023):嫌々ながらの愛の歌
スティーヴン・チャットマン(b.1950):何かそのようなこと
レスリー・ウィエダ(b.1953):プラトンの天使(4曲)
メリッサ・ホイ(b.1966):雪片
ジェフリー・ライアン(b.1962):既に失われたすべてのこと
タイラー・ダンカン(バリトン)
エリカ・スワイツァー(ピアノ)
録音:2022年6月11-14日 カナダ ヴァンクーヴァー、DDD、64’50
※カナダのヴァンクーヴァーを拠点とする作曲家たちのバリトンによる現代歌曲集。イマン・ハビビ(1985- イラン=カナダ)、ジーン・クルサード(1908-2000)、ジョスリン・モーロック(1969-2023)、スティーヴン・チャットマン(1950-)、レスリー・ウィエダ(1953-)、メリッサ・ホイ(1966- 中国=カナダ)、ジェフリー・ライアン(1962-)の作品を収録。
タイラー・ダンカンはカナダのバリトン。メトロポリタン歌劇場に54回出演している実力者。
BCD 9576
デイヴィッド・ポスト(b.1949):
①クラリネットと弦楽四重奏のための5声の小協奏曲
②ピアノ五重奏曲
マルティヌー四重奏団:
【リュボミール・ハヴラーク(ヴァイオリン)
アデーラ・シュタイノコロヴァー(ヴァイオリン)
ズビネーク・パドウレク(ヴィオラ)
イツカ・ヴラシャーンコヴァー(チェロ)】
①リュドミラ・ペテルコヴァ(クラリネット)
②ヤン・デュシェク(ピアノ)
録音:2022年6月12日、2021年12月11日 チェコ プラハ、 DDD、55’13
※ニューヨークシティ生まれの米国の作曲家、デイヴィッド・ポストの室内楽作品2曲。ポストはシカゴ大学で音楽を学んだ後、東海岸を中心に活躍している。作風は米国の新ロマン主義的なもので、両曲とも渋みのある佳曲である。
BCD 9578
「スクリャービン・リサイタル」
スクリャービン(1871-1915):
幻想曲 ロ短調 Op.28/
ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調 Op.19 「幻想ソナタ」/
ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 Op.23/
ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ短調 Op.30/
2つの詩 Op.32/2つの小品 Op.57/
2つの詩 Op.63/
炎に向かって Op.72
キム・ユジョン(ピアノ)
録音:2019年7月16、17、18日 米国 ニュージャージー州 マディソン、DDD、69’04
※韓国出身でニューヨークを拠点に活動するピアニスト、キム・ユジョンのスクリャービン集。キムはユーディ・メニューイン学校でニコライ・デミジェンコとルース・ナイに学んだという。スクリャービンというと神秘主義のイメージがあるが、キムの弾くスクリャービンは柔軟な指と卓越した技術で癖のない清潔なもの。
BCD 9580
「ウィリアム・ブランド:ピアノ作品集Vol.2」
ウィリアム・ブランド(b.1947):
ピアノ・ソナタ第9番 ヘ長調 「春」
新しいラグ
ピアノ・ソナタ第10番 ホ短調
ケヴィン・ゴーマン(ピアノ)
録音:2022年9月6-8日 米国 ニューヨーク州 トロイ、DDD、71’00
※ケヴィン・ゴーマンによる米国の作曲家、ウィリアム・ブランドのピアノ・ソナタ集の第2集(他にBRIDGEレーベルにはブランドの自作自演盤もある)。ウィリアム・ブランドは米国、ウェストヴァージニアの生まれ。ベンジャミン・リーズ、アーネスト・クレネク(エルネスト・クシェネク)、リチャード・ロドニー・ベネットに学ぶ。ピアノや室内楽を中心に多数の作品を発表している。作風は基本的に新ロマン主義だが、時々そこから外れた音楽も書いたりする。
ケヴィン・ゴーマンは1992年、ペンシルヴァニア州生まれのピアニスト。カーリスル・ディッキンソン大学の補助教員を務めている。
BCD 9581
「マーク・デヴィッドソン(トロンボーン)」
ジャン=ミシェル・ドゥフェ(b.1932):シューマンの流儀で、ドビュッシーの流儀で、ストラヴィンスキーの流儀で
ダーフィト:トロンボーン小協奏曲 Op.4
ジャン=ミシェル・ドゥフェ:ヴィヴァルディの流儀で、バッハの流儀で、ブラームスの流儀で
ルーク・ダーン(b.1976):カウンタープレイ
ヒンデミット:トロンボーン・ソナタ
マーク・デヴィッドソン(トロンボーン)
ヴィクター・ヴァルコフ(ピアノ)
録音:2021年 ユタ州 ソルトレイクシティ、 DDD、63’33
※米国のトロンボーン奏者、マーク・デヴィッドソンによる様々なトロンボーン曲集。フランスの作曲家、ジャン=ミシェル・ドゥフェの6人の作曲家の流儀による曲が面白い。フェルディナント・ダーフィト(1810-1873)のトロンボーン小協奏曲は、トロンボーン吹きの間ではよく知られている曲だが、あまり録音がない。ピアノ伴奏で演奏する際にはこのCDは大いに参考になるだろう。ルーク・ダーン(1976-)の「カウンタープレイ」はダヴィッドソンのために書かれた曲。そしてトロンボーン・ソナタの定番、ヒンデミット。
マーク・デヴィッドソンは2015年からユタ交響楽団の首席トロンボーン奏者を務めている。力強さのある響きが見事。