AULICUSレーベル(イタリア)
ロベルト・ジーニらによる
モンテヴェルディ:独唱声楽作品集第2集!
ALC 0130
モンテヴェルディ:独唱声楽作品集Vol.2
①モンテヴェルディ:トッカータとプロローグ「私は愛するペルメッソの川から」
②モンテヴェルディ:涙を流す魂の声を聞く
③モンテヴェルディ:プロローグ「20枚の羽根の上で」
④カプスベルガー:プレリュード第8番
⑤モンテヴェルディ:面影よ、呪われよ
⑥モンテヴェルディ:あの軽蔑した目つき
⑦モンテヴェルディ:嘗て貴女は
⑧カプスベルガー:プレリュード第4番
⑨モンテヴェルディ:甘美な光で
⑩カプスベルガー:プレリュード第12番
⑪モンテヴェルディ:それは本当なのだ
⑫カプスベルガー:プレリュード第1番
⑬モンテヴェルディ:オリンピアの嘆き
⑭モンテヴェルディ:私を憎んでいたのなら
⑮モンテヴェルディ:あなたは、もう私に微笑もうとはしない
アントネッラ・ジャネーゼ(ソプラノ)
ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート(テノール)
アンサンブル・コンチェルト:
【マッシモ・ペルチヴァルディ(ヴァイオリン)
ウーゴ・ナストゥルッチ(テオルボ、スペイン・ギター)
マッシモ・マルケーゼ(テオルボ)
マルコ・アンジレッラ(ヴィオローネ)
ロベルト・ジーニ(指揮・クラヴィチェンバロ)】
録音:2023年 7月10日、11日、12日 アントニア・ポッツィ音楽学校 講堂,DDD、46’50
※イタリア古楽界の重鎮、ロベルト・ジーニが率いるアンサンブル・コンチェルトによる「モンテヴェルディ作品集」の第2弾(第1集は「アリアンナの嘆き」他、品番ALC108)。同時代に活躍したジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガーの作品が4曲収録されている。カプスベルガーは作曲家として、またリュート、テオルボの名手として知られていた。父親はドイツ貴族なのでドイツ語の姓を持つが、出身はヴェネツィアである。
イタリア・バロック初期の雰囲気が楽しめるアルバムである。現代人の耳には素朴に聴こえるところもあるが、バロック音楽の特徴である華麗さが伝わる瑞々しい演奏が魅力的である。16世紀から17世紀の音楽に興味のある方には特にお勧めしたい。
※その他AULICUSレーベル新譜
ALC 0128
①ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調Op.20
(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴットのための)
②メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第2番 変ロ長調Op. 87
(2ヴァイオリン、2ヴィオラ、チェロのための)
ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(ヴァイオリン)
フランチェスコ・フィオーレ(ヴィオラ)
シルヴィア・キエーザ(チェロ)
①アルベルト・ボチーニ(コントラバス)
①コルラード・ジュッフレーディ(クラリネット)
①パオロ・カルリーニ(ファゴット)
①グイド・コルティ(ホルン)
②リッカルド・ザムネル(ヴァイオリン2nd)
②シモニーデ・バラコーニ(ヴィオラ2nd)
録音:①2021年12月11日、②2023年7月27日、アミアータ・ピアノ・フェスティヴァル、ベルタレッリ財団フォーラムにてライヴ収録,DDD、72’22
※AULICUSレーベルから数多くの室内楽のライヴCDをリリースしているヴァイオリニストのピエラヌンツィのユニットだが、今回も期待を裏切らない熱のこもった演奏を聴かせてくれている。イタリアの若手たちのライヴは演奏にはスピード感があって歯切れが良く爽快感に溢れている。
アミアータ・ピアノ・フェスティヴァルでの2021年と2023年の演奏が収録されているが、終演後の拍手の熱量が当日の盛況ぶりを物語っている。
ベートーヴェンの初期の人気作品「七重奏曲 Op.20」と、メンデルスゾーンの晩年の「弦楽五重奏曲第2番 Op. 87」はどちらも明るい旋律と堂々としたリズム感が持ち味なので、アンサンブルの楽しさを満喫できる。特に七重奏曲の第3楽章の「メヌエット」は誰もが一度は耳にしたであろうと思われるメロディなので、室内楽の入門CDとしてどなたにもお勧めできるものとなっている。
ALC 0129
「ポルテーニャスの物語」
~ヴァイオリンとギターによるタンゴ
①-④ピアソラ:タンゴの歴史
(売春宿 1900/カフェ 1930/ナイトクラブ 1960/現代のコンサート)
⑤-⑧プホール:ブエノス・アイレス組曲
(ポンペイジャ/パレルモ/サンテルモ/ミクロセントロ)
⑨-⑪プホール:ポルテーニョ三部作
(レティーロ駅/薔薇公園/五月広場)
⑫-⑭カミサッサ:リオプラテンセ三部作
(魂の全て/ここ、そして今/姉妹海岸)
マルチェッラ・マンモネ(ヴァイオリン)
ピエルジャコモ・ブーゾ(ギター)
録音:2024年7月3日〜7日 サルッツォ高等音楽院,DDD、63’51
※ヴァイオリンとギターのデュオによるタンゴのアルバム。シンプルな構成だが、近代的なタンゴなので大変耳に新しく聴こえる。ピアソラを筆頭に大変楽しめる出来栄えである。タイトルの「ポルテーニャス」は元々港に住む人々を指す言葉だが、ブエノス・アイレスに住む人々を指す言葉として使われる事が多い。
マルチェッラ・マンモネはバーリ音楽院、フェラーラ音楽院で学び、デュプロマを取得する。イタリアの多くのオーケストラ、オペラ劇場で活躍している。ピエルジャコモ・ブーゾはフェラーラ音楽院で学びデュプロマを取得している。ステーファノ・カルディに師事。スペインのヴィクトリア・エウヘニア音楽院でスパニッシュ・ギターを学ぶ。マンモネとブーゾはフェラーラ音楽院で2年間共に室内楽を学び、2016年よりデュオ活動を行なっている。
ALC 0131
クリスティアン・グリーファ:「ノア」~箱舟と救済の物語
(プリペアド・ピアノのための)
導入
①大災害を知らせる天使のラッパ
パート1
②人間対人間/③洪水/④大海原の星空の下のノアの孤独/
⑤間奏曲:ノアは陸地を垣間見る
パート2
⑥少年の踊り/⑦愛の踊り/⑧少女の踊り/⑨鳥たちの踊り/
⑩ワインの踊り:ノアの酩酊/⑪小間奏曲:呼びかけ/
⑫ガムラン:新しい創造の始まりの踊り
エピローグ
⑬気候変動についてのアーティストの警告
クリスティアン・グリーファ(作曲・ピアノ)
録音:2024年3月-6月2024年 トートサウンド・ローマ、DDD、70’18
※クリスティアン・グリーファ(作曲・ピアノ)はイタリアのサン・ジョヴァンニ・ロトンド出身。フォッジア音楽院、バーリ音楽院で学ぶ。エマヌエーレ・アルチウリにピアノを師事。マルチェロ・アッバード、ヴィンチェンツォ・バルツァーニ、ロベルト・コルリアーノ、フランコ・スカラ、ミケーレ・マルヴリッリ他のマスタークラスで学ぶ。既にAulicusレーベルから自作自演のCDを数点リリースされている。ヘンリー・カウエル、ジョン・ケージらの影響を受けているだけに、作品は西洋音楽というよりも民俗音楽のような作風が印象的である。プリペアド・ピアノの音色は多彩でシンセサイザー音楽のように聴こえる瞬間が楽しい仕上がりである。ワールドミュージック系の現代音楽に興味のある方には特におすすめしたい。