MARSTONレーベル(アメリカ)
大半が貴重な1902~1906年録音!
20世紀前半に活躍したメッツォ、ブランシュ・マルケージと
その母マチルデ・マルケージの弟子たちの録音集!
52079-2 (2CD)「ブランシュ・マルケージ全集とマチルデ・マルケージの教え子たち」
録音:1902~37年、ADD、81’41/80’46
【CD1】
ブランシュ・マルケージ(1863-1940、メッツォソプラノ)
①あなたがそばに居たら(シュテルツェル、伝バッハ)/
②五月に(ゴルトシュミット)/
③子守唄(ドイツ民謡)/
④ママも知る通り(マスカーニ)/
⑤歌に生き、恋に生き(プッチーニ)/
⑥夏(シャミナード)/
⑦サランの薔薇に(アルディーティ)/
⑧魔法の歌(メイエル=ヘルムント)/
⑨菫(A・スカルラッティ)/
⑩恋する蝶のように(D・スカルラッティ)/
⑪死よ、私を眠りに誘ってください(作曲者不詳・ドルメッチ編曲)/
⑫あなたの手を貸して、ベリンダ(パーセル)/
⑬あなたの手を貸して、ベリンダ(パーセル)※別テイク/
⑭アムーリ、アムーリ(シチリア民謡・サデーロ編曲)/
⑮マリアの子守歌(レーガー)/
⑯雪(シグール・リー)/
⑰さあ歩きましょう、マリア(ヴォルフ)/
⑱手紙(モレ)/
⑲父よ、安らかな眠りを(ヘンデル)
共演・録音:
①-③ブルーノ・ザイドラー=ヴィンクラー(ピアノ)
④-⑦ブルーノ・ザイドラー=ヴィンクラー(指揮)管弦楽団
①-⑦1906年2月 グラモフォン・カンパニー、ベルリン
⑧ピアニスト不明,1912年1月4日 コロンビア・フォノグラフ、ロンドン
⑨⑩ピアニスト不明,1934年プライヴェート・テスト録音
⑪-⑲1936-1937年 グラモフォン・カンパニー、ロンドン
⑪⑮⑯ロバート・エインズワース(ピアノ)
⑫⑬⑭⑰⑱⑲アグネス・ベッドフォード(ピアノ)
エスター・パリサー(1868-?、ソプラノ)
⑳樹木の陰で(ヘンデル)/㉑ボレロ(サン=サーンス)/
㉒甘き花が漂う(ホウリー)/㉓まるで薔薇のように素晴らしい(ネヴィン)/
㉔春(ヘンシェル)/㉕恋に狂う娘(S・マルケージ)
共演・録音:ランドン・ロナルド(ピアノ) 1902年グラモフォン・カンパニー、ロンドン
スザンヌ・アダムス(1872-1953、ソプラノ)
㉖宝石の歌(グノー)/㉗私は夢に生きたい(グノー)/㉘コケット(スターン)
㉙埴生の宿(ビショップ)/㉚埴生の宿(ビショップ)※別テイク
【CD2】
①新しい春(ヴィダル)
共演・録音:ランドン・ロナルド(ピアノ) 1902年グラモフォン・カンパニー、ロンドン
フランシス・サヴィル(1865-1935、ソプラノ)
②微風よ、私の嘆きを聞いておくれ(ワーグナー)/③夏の名残の薔薇(フロトウ)/
④さあマノン、夢は捨てて(マスネ)/⑤みんなの声が愛の言葉を囁くとき(マスネ)/
⑥森の小鳥は憧れを歌う(オッフェンバック)/⑦飛んで行くのは愛の歌(オッフェンバック)/
⑧お母さん教えて(フランス民謡)/⑨ニノン(トスティ)/
⑩野薔薇(シューベルト)/⑪子守唄(ブラームス)/
⑫考えもしなかった(メイエル=ヘルムント)/
⑬毎朝あなたに菫を贈る(メイエル=ヘルムント)
共演・録音:ピアニスト不明, 1902年4月 グラモフォン・カンパニー、ウィーン
エリザベス・パルキーナ(1878頃-1922、ソプラノ)
⑭ライ麦畑を通り抜けて[故郷の空](スコットランド民謡)/⑮ヴィラネル(デラクァ)/
⑯もしも彼が怒鳴るなら(ビショップ)/⑰キーラニー(バルフ)/⑱青い眼を開けて(マスネ)/
⑲小さな灰色のリネット(ウィルビー)/⑳あなたが私に話すとき(ダルドロ)/
㉑素敵な庭をよく訪ねる(ダルドロ)/㉒マッティナータ(レオンカヴァッロ)/
㉓セレナータ(トスティ)/㉔春(トスティ)/㉕歌う妖精(ベンベルク)
共演・録音:ランドン・ロナルド(ピアノ), 1904、1906年 グラモフォン・カンパニー、ロンドン
アダ・クロスリー(1871-1929、コントラルト)
㉖いとしい女よ(ジョルダーニ)/㉗四葉のクローバー(ウィルビー)/㉘景色(アーン)/
㉙新年の歌(マリンソン)/㉚岩の上で(サントン=ドルビー)/
㉛落穂拾いの微睡の歌(ウォルシュー)/㉜されど神は彼を心に留める(メンデルスゾーン)
共演・録音:
㉖-㉙:H.H.ブース(ピアノ),1903年4月 ヴィクター・トーキング・マシン、フィラデルフィア
㉚-㉜ピアニスト不明,1905、1906、パテ、ロンドン
※ブランシュ・マルケージ(メッツォソプラノ)は1863年、パリ出身。両親は声楽教師として有名なサルヴァトーレとマチルデ。ワーグナーの作品解釈でよく知られている。メッツォソプラノではあるが、このCDでもソプラノの曲を歌っていてレパートリーの広さが窺える。
エスター・パリサー(ソプラノ)は1868年、フィラデルフィア出身。母は歌手で父は指揮者という音楽一家に生まれた。16歳でフランスに渡りマチルデ・マルケージに師事。アメリカ、ヨーロッパの歌劇場で活躍した。
スザンヌ・アダムス(ソプラノ)は1872年、マサチューセッツ州出身。16歳の時にパリに渡りマチルデ・マルケージに師事。フランスで活躍した後に、20世紀初頭のメトロポリタン歌劇場を代表するコロラトゥーラソプラノとなる。
フランシス・サヴィル(ソプラノ)は1865年、サンフランシスコ出身。母から声楽の手解きを受けた後に、パリでマチルデ・マルケージに師事。メトロポリタン歌劇場、シドニー・オペラハウス、メルボルン・オペラハウスなどで活躍した。 エリザベス・パルキーナ(ソプラノ)は1878年、ミズーリ州出身。最初は母から声楽の手解きを受ける。1899年にフランスに渡りパリでマチルデ・マルケージに師事。ラクメ、マルガリーテ、ムゼッタなどのコロラトゥーラソプラノの役を得意としていた。
アダ・クロスリー(コントラルト)は1871年、オーストラリア出身。ビクターの最初のレッドシール(赤盤)アーティストとして有名。パリ在住時にマチルデ・マルケージに師事。
マチルデ・マルケージは1821年、フランクフルト出身のメッツォソプラノ、声楽教師1852年にイタリア出身のバリトン歌手サルヴァトーレ・マルケージと結婚。パリやウィーンで声楽教室を営んだ。2人が遺した声楽の教本は日本でも出版されており、ネリー・メルバ、エマ・イームス、エマ・カルヴェなど多くの歌手達を育てている。
SP盤の復刻なので音質は期待できないが、19世紀後半から20世紀初頭に活躍した歌手達のテクニックが堪能できる。現代では失われつつある本物の声を聞くことが出来る2枚である。声楽に興味のある方には特にお勧めしたい。
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