人気のソプラノ ジェンマ・ベルタニョッリ登場!ローマで作曲されたバロック作品で構成されたライヴ!/他、新譜9タイトル

AULICUSレーベル(イタリア)

人気のソプラノ ジェンマ・ベルタニョッリ登場!
ローマで作曲されたバロック作品で構成されたライヴ!
ALC 0123
「ローマ・バロックの宝物たち」
①A.カルダーラ:トリオ・ソナタOp. 1-5 ホ短調
②A.スカルラッティ:カンタータ「ロラーテ・チェリ(天よ、露を滴らせよ)」
③C.マンネッリ:トリオ・ソナタOp. 2–1「ラ・フォッジャ」
④G.F.ヘンデル:グローリア
(アンコール)
⑤G.F.ヘンデル「時と悟りの勝利」より「あなたは、天からの選ばれし使者」

パオロ・ペッローネ(指揮)イル・ソーニョ・バロックアンサンブル
②④⑤ジェンマ・ベルタニョッリ(ソプラノ)
録音:2019年7月3日 ローマ・サンタマリア・デッラニマ教会にてライヴ収録、50’57
※バロック時代にローマで作曲された楽曲で構成されたコンサートのライヴCD。このコンサートの主役は何と言ってもソプラノのベルタニョッリである。オペラで培われた表現力、深く癖の無い発声で素晴らしい歌を聴かせてくれる。アンサンブルも確かなテクニックと音楽性でコンサートの骨格を見事に作り上げている。教会での収録で残響が多いと思われるが、大変クリアーな録音で楽しめるものとなっている。
ジェンマ・ベルタニョッリはイタリア・ボルツァーノ生まれ。AsLiCoコンクール、フランシスコ・ヴィーニャス国際コンクールで優勝。スカラ座、フェニーチェ劇場、シャンゼリゼ劇場他の主要オペラハウスに出演。古楽からオペラ、コンサートと幅広いレパートリーで活躍している。マゼール、ムーティ、メータ等の一流の指揮者とも多数共演している実力派のソプラノである。
パオロ・ペッローネ(指揮)はサンタチェチーリア音楽院でヴァイオリン、室内楽を学ぶ。イル・ジャルディーノ・アルモニコ、コンチェルト・イタリアーノ等の主要バロックアンサンブルで常任ソリストを務めている。また、ヨーロッパの主要音楽祭にも多数出演し活躍している。イル・ソーニョ・バロックアンサンブルはパオロ・ペッローネが音楽監督を務めるバロックアンサンブル。メンバーは多くのバロックアンサンブルで、リーダー、ソリストを務めている。ソニー、CPO、ドイツ・ハルモニアムンディ、Opus111、等から多くのCDがリリースされている。

※その他AULICUSレーベル新譜
ALC 0113
アレッシオ・ミラーリア:交響曲第2番「オーラ」
(1、オーラ/2、霧の上昇/3、精霊の踊り/
 4、やまびこ/5、天空への旅)

アレッシオ・ミラーリア(作曲、コンピュータ、制作)
43’10
※アレッシオ・ミラーリアは、メディア、映画音楽の作曲家・プロデューサー・サウンドエンジニア。いま最も注目されているクリエーターである。これまでに、美女と野獣、バットマンvsスーパーマン、トイストーリー4、オッペンハイマー等にも関わっている。2018年と2021年に「アカデミー・オヴ・コンテンポラリー・ミュージック・アワード」を受賞している。
交響曲第2番はアコースティック楽器とコンピュータ音楽が溶け合っていて、音で映像を描いた様な音楽である。効果音の様なフレーズが曲を上手く盛り上げて、映画音楽を数多く手掛けた作曲者らしさが良く出ている。作曲者が指揮とコンピュータを操作してようで、録音も良くオーディオ的な聴き方も楽しめる仕上がりになっている。

ALC 0114
「チャイコフスキー=ラフマニノフ=プロコフィエフ」
チャイコフスキー:
 ①憂鬱なセレナード Op. 26
 ②ワルツ=スケルツォ Op. 34
 ③-⑤なつかしい土地の思い出 Op. 42
⑥⑦ラフマニノフ:2つのサロン風小品 Op. 6
⑧-⑫プロコフィエフ:5つのメロディ Op. 35 bis

デニス・ガサノフ(Vn)
ユーリ・パノフ(Pf)
録音:2023年9月8・9日 サンクトペテルブルク 聖エカテリーナ教会にて収録、54’55
※ロシアの作曲家によるヴァイオリン小品集。普段耳にする小品集とは少し趣が異なり、ヴァイオリンの華やかさよりも瞑想的で静かな表情の楽曲で構成されている。ゆったりとした時間を楽しめるアルバムと言える。
ガサノフは、1994年ウクライナのルガンスク生まれ。6歳よりヴァイオリンを始め、モスクワ中央音楽学校、モスクワ音楽院で学ぶ。マリナ・ケセルマン氏に師事。デミドフ国際コンクール第1位、オーストリアのベートーヴェン・ヴァイオリン・コンクール第2位、仙台国際音楽コンクール第2位。2017年よりサンクトペテルブルク・ハウス・オヴ・ミュージックのソリストを務めている。現在、イタリア・イモラ音楽院でボリス・ベルキン氏に師事している。パノフは、1982年ウクライナのスームイ生まれ。チャイコフスキー音楽院、グネーシン音楽大学でアルカディ・セヴィドフ氏に師事。室内楽のピアニストとして多くのソリスト達と共演している。

ALC 0117
「ヴィオラ・ダ・ガンバ~ザ・ディヴィジョン・ヴィオリスト 第2集」
①クリストファー・シンプソン(1605?-1669):プレリュードNo. 1
②クリストファー・シンプソン:ディヴィジョンズNo.27ニ短調
③ヘンリー・バトラー(? – 1652):ディヴィジョンズNo. 6 ハ長調
④ジョン・ジェンキンス(1592-1672):ディヴィジョンズNo. 1 イ長調
⑤チャールズ・コールマン(1605-64):ディヴィジョンズNo. 15 ト短調
⑥モーリス・ウェブスター(1621-36):ディヴィジョンズNo. 13 ハ長調
⑦ポールウィール:ディヴィジョンズNo. 5 イ短調
⑧ヒュー・ファシー(fl. 1618?):ディヴィジョンズNo. 8 ニ短調
⑨ポールウィール:ディヴィジョンズNo. 9 ハ短調
⑩トーマス・バルタザール(1631-63):ディヴィジョンズNo. 14 ト長調

ロベルト・ジーニ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
グイード・アンドレオッリ(ヴァージナル)
ダリオ・ランディ(テオルボ)
マルコ・アンジエッラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
録音:2022年2月4〜5日 コルシカ音楽学校 アントニア・ポッツィ講堂、69’59
※タイトルの『ザ・ティヴィジョン・ヴィオリスト』とは、16世紀の演奏スタイルが由来である。この時代に、書かれた声部から離れて自由に装飾をする傾向が生まれた。つまり分割(ディヴィジョン)された訳である。この様な演奏スタイルをイタリアでは『アラ・バスタルダ』言われ、この用途のために使用されたヴィオラ・ダ・ガンバを『ディヴィジョン・ヴィオール』と呼んでいる。
全てバッハが生まれる以前(1669年)に活躍した作曲家たちの作品集。イギリスの古楽作品は簡潔な書法のものが多い印象だが、色彩的で典雅な響きを楽しませてくれる曲集となっている。過度な残響がなくクリアーな空間が再現されている。録音スタジオの様な広すぎない場所での収録が、この音場感を作っていると思われる。
リーダーのロベルト・ジーニは、1958年にミラノで生まれる。イタリア古学界の重鎮で、CD録音も数多く行っている。今回のメンバーも共演回数が多く、息のあった演奏を聴かせてくれている。

ALC 0118
「シニョール・カナビィ」
~マルティン・フリードリヒ・カンナビヒ(1675?-1759):フルート・ソナタ全集
 フルート・ソナタ ニ長調 Op.1-No.1/フルート・ソナタ ロ短調 Op.1-No.2/
 フルート・ソナタ ト長調 Op.1-No.3/フルート・ソナタ ホ短調 Op.1-No.4/
 ソナタ ニ長調、WoO/
 フルート・ソナタ ト短調 Op.1-No.5/フルート・ソナタ ニ長調Op.1-No.6

ロレンツォ・ガブリエーレ(フラウト・トラヴェルソ、音楽監督)
マティアス・バーグマン(チェロ)、ペ・スルギ(チェンバロ)
録音:2022年11月22〜27日ベルリン・ヴァンゼー聖アンドレアス教会 69’24
※マルティン・フリードリヒ・カンナビヒ(1675?-1759)はアルザス地方出身。マンハイムの宮廷で、フルート奏者・作曲家として活躍する。ヨハン・クリスチャン・カンナビッヒの父。どの曲も軽やかで技巧的だが、フラウト・トラヴェルソの特質が十二分に生かされた佳曲である。次々と流れてくる音が心地よい。モダン楽器よりも丸味のある響きであるが、華やかな気分が支配する楽しい一枚である。
ロレンツォ・ガブリエーレはローマ出身のトラヴェルソ、フルート奏者。2015年、第8回テレマン国際コンクールで優勝。多くのアンサンブルと共演している。マティアス・バーグマンはチェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者としてヨーロッパ中の古楽アンサンブルを牽引する存在。プファルツ・フィルハーモニー首席チェロ奏者。ブィドゴシュツ音楽院でバロック・チェロの客員教授を務めている。ペ・スルギは韓国のチェンバロ奏者。エヴァ・マリア・ポレルス、イェルク=アンドレアス・ベティヒャー、クリスティアン・リーガーに師事。ミュンヘン音楽大学、フランクフルト音楽大学で准教授を務めている

ALC 0119
「W.A.モーツァルト:フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第1集」
ヴァイオリン・ソナタ Op.2‐1(KV.376 / 374d)
ヴァイオリン・ソナタ Op.2-2(KV.296)
ヴァイオリン・ソナタ Op.2-3(KV.377 / 374e)

コンスタンティーノ・マストロプリミアーノ(フォルテピアノ)
ダヴィッド・プランティエ(ヴァイオリン)
録音:2033年9月9日〜11日 ローマ・イカロススタジオにて収録、57’39
※古楽器による演奏だが、大変伸びやかなサウンドが心地よい。モダン楽器とは異なる雅やかな雰囲気が楽しめる充実した演奏である。モーツァルトの音楽が持つ美しさを全面に出した録音は、17世紀の宮廷サロンを彷彿とさせるものとなっている。
コンスタンティーノ・マストロプリミアーノはイタリアのフォルテピアノ奏者、音楽学者。フォッジャ音楽院、キジアーナ音楽院でピアノと室内楽を学ぶ。その後フォルテピアノ奏者に転向し、イタリアの古楽界を支える一人となった。ダヴィッド・プランティエはバーゼル・スコラ・カントルムでバロック・ヴァイオリンをキアーラ・バンキーニに師事。バンキーニが率いる「アンサンブル415」「カフェ・ツィンマーマン」の中心メンバーとして活躍。自らも「レ・プレジール・デュ・パルナス」や「デュオ・タルティーニ」といったアンサンブルを主宰して存在感を高めている。

ALC 0120
「ホイッスリング(口笛)・クラシックス」
①民謡/②セレナータ/③ナポリの歌(カンパネッラ:お前が大好き)/
④タランテラ・ティピカ/⑤アンティドートゥム・タラントゥーラ/
⑥緑の小鳥/⑦ホイッスリング・エア(バッハ:G線上のアリア)/
⑧ヴィラネッラ・ナポレターナ/⑨鳥の歌い手/⑩ウタンミラの歌/
⑪森のため息/⑫眠っている星(フランス民謡・キラキラ星)

エレナ・ソマレ(口笛)
マッツ・ヘドベリ(ギター・編曲)
34’57
※イタリアとスウェーデンの歌・クラシックのメロディを、口笛とギターで演奏した珍しいアルバム。編曲は全てギターのヘドベリが担当している。エレクトリック・ボウというギターの弦を弓で弾いた様な音を出すアイテムが大変効果的に使用されている。口笛はノイズが混じり易いと思われるが、大変耳触り良く録音されていて大変リラックスできる仕上がりになっている。
エレナ・ソマレ(口笛)はマルチメディア・アーティストで国際的な口笛奏者。その音色は美しくリリカルで詩的と評され、魔法の様な口笛と言われている。高い技術を持っているが、難しさを感じさせない演奏で聴衆を魅了している。
マッツ・ヘドベリはスウェーデンのギタリスト・アレンジャー・作曲家。ストックホルムを拠点に国際的に活躍している。ヘヴィー、ロック、プログレッシヴ,実験音楽、クラシックとジャンルを超えて様々なアーティストと共演している。Aulicsから3枚のCDがリリースされている。

ALC 0122
ブラームス:ピアノ五重奏曲へ短調 Op.34

ジョルジア・トマッシ(ピアノ)
ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(VnⅠ)
ファブリツィオ・ファラスカ(VnⅡ)
フランチェスコ・フィオーレ(Va)
ダニーロ・スクィティエリ(Vc)
録音:2023年1月28日 ローマ・サピエンツァ大学大ホールでの、ローマ演奏大学協会コンサートをライヴ収録、40’44
※ブラームスの名曲だがイタリアのソリスト達らしく、明快な演奏である。見通しが良く、重くなり過ぎない音作りは大変効果的に思える。ライヴではあるがホールでの収録なので、録音も良好である。
トマッシ(ピアノ)は、1970年ナポリ生まれ。ヴェルディ音楽院、イモラ音楽院でフランコ・スカラに師事する。1992年に、ルーヴィンシュタイン国際コンクールでグランプリを受賞した。ピエラヌンツィ(ヴァイオリン)は、ジェノヴァのパガニーニ・コンクール、ティボール・ヴァルガ国際コンクールで優秀な成績を修めている。ソロ活動、室内楽、CD録音と国際的に活躍している。ファラスカ(ヴァイオリン)は、イタリアで学んだ後ロンドンのロイヤル・アカデミーに留学。オーケストラや室内楽で活躍している。フィオーレ(ヴィオラ)は、ローマ生まれ。サンタチェチーリア音楽院で学ぶ。アッカルド、ベルキン、ソプラノのレナータ・スコット他の多くの有名アーティストと共演している。スクイティエーリ(チェロ)は、カンポバッソ音楽院、サンタチェチーリア音楽院で学ぶ。多くの国際コンクールで上位入賞し、ハイドン、エルガー、ドヴォルザークの協奏曲のCDでソリストを務めている。ペルゴレージ音楽院で後進の指導にもあたっている。

ALC 0125
①モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調 KV.516
②シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調 Op. 114、D. 667『鱒』

ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(Vn)
フランチェスコ・ソロンブリーノ(Va)
ダニーロ・スクィティエリ(Vc)
①イーヴォス・マルゴーニ(Vn)
①フランチェスコ・フィオーレ(Va)
②エルマンノ・カルツォラーリ(CB)
②アントネッロ・カンナヴァーレ(Pf)
録音:2023年11月28日 ナポリ「ヴィラ・ピニャテッリ」でのライヴ収録 76’15
※パガニーニ・コンクール、ティボール・ヴァルガ国際コンクールで優秀な成績を収めたヴァイオリニスト、ピエラヌンツィを中心にイタリアの優れたソリスト達が結集した演奏会のライヴCD。メンバーは共演の回数も多く息の合ったアンサンブルを聴かせてくれている。残響が多めの会場と思われるが、それだけに当日の熱気が伝わってくる。どちらも五重奏曲と選曲も良くて、大変楽しめた一枚である。ヴィラ・ピニャテッリは19世紀に建造された歴史的建造物で、現在は文化イヴェントや展示会、博物館として利用されている。

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