AULICUSレーベル(イタリア)
ルカ・ファンフォーニとレアル・コンチェルトによる
味わい深いヴィヴァルディ「四季」!
ALC 0081
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」
「春」Op.8-1/「夏」Op.8-2
「秋」Op.8-3/「冬」Op.8-4
ルカ・ファンフォーニ(ヴァイオリン)
レアーレ・コンチェルト・アンサンブル
録音:2012年6月21日イタリア、パルマ、聖アンドレア教会 [42:14]
※おなじみのヴィヴァルディの「四季」をイタリアのローカルながら味わい深いオーケストラで聴く。弦楽のやや、がさがさした質感、それでいながらジャズのセッションを思わせるソロの即興性溢れる音楽など、一流オーケストラでは聴けない独特の味わいがあってこれはこれで捨てがたい魅力がある。
ルカ・ファンフォーニはミラノのヴェルディ音楽院で学んだ後、ニコロ・パガニーニ国際コンクールに入賞後、ヨーロッパを中心に精力的に活動している中堅ヴァイオリニスト。2012年にはレアーレ・コンチェルトと共に日本でコンサート・ツアーを行い「四季」などを演奏して好評を博し、東京での公演はNHKでも放映された。DYNAMICに多数録音があるほか、当AULICUSレーベルにもパガニーニ:24の奇想曲(ALC-0075)を録音して好評を得ている。
グレゴリオ・ストロッツィのオルガン作品集!
ALC 0084
グレゴリオ・ストロッツィ(c.1615-1687):オルガン作品集
トッカータ第1番/リチェルカータ/
コレンテ・セッティマ/ソナタ/
カプリチオ第1番/第4コレンテ/
トッカータ第4番/第2バレット/
トッカータ・デ・パッサカーリ/ほか全15曲
アレッサンドロ・アルベンガ(オルガン)
録音:2022年5月17日ローマ、聖オレステ・聖ロレンツォ教会、7月20日聖ジョバンニ・プロフィアマ・聖ジョバンニ・バッティスタ教会 [70:12]
※バッハと並ぶ多くの音楽家を生み出したストロッツィ家の作曲家の一人、グレゴリオ・ストロッツィのオルガン作品の中から選りすぐりの曲をセレクト。
グレゴリオはナポリで修行し、ナポリ大学で教会法の博士と修道院長の資格を取得、教会オルガニストとして活動する一方で多くのオルガン作品を残した。J.S.バッハの前の世代の作曲家として後期バロック音楽の礎を築いた作曲家の一人であるが、作品は必ずしも広く知られてはおらず、このディスクは貴重。オルガンを弾いているアレッサンドロ・アルベンガはローマの聖チェチーリア音楽院で学び、現在ローマのサンタ・マリア・カペラ・ムジカーレ専属オルガニストを務めるベテラン。典雅なオルガンの響きを堪能できる一枚。
※その他AULICUSレーベル新譜
ALC 0077
クリスティアン・グリーファ:「地球へのオード」
~プリペアド・ピアノのための民族舞踏の場面
クリスティアン・グリーファ(プリペアド・ピアノ)
録音:2021年5月デュッセルドルフ[48:58]
※作曲家でピアニストのクリスティアン・グリーファ(生年不詳)の全編プリペアド・ピアノによる全26曲からなる舞曲集。小品で構成されているあたりはジョン・ケージの「ソナタとインターリュード」やテリー・ライリーのプリペアド・ピアノのための作品(「ニューアルビオンのハープ」あたりなど)を思わせる。しかし彼らより世代が若いだけあって、曲はロックやジャズ、ミニマルなどの影響を感じさせ、かなりアクレッシヴな内容。プリペアド・ピアノによるひとりハード・ロック・バンドといった趣。ケージ、ライリー、ポスト・ミニマル、ワールド・ミュージック系現代音楽の好きな人にお薦め。
ALC 0078
ジャンピエロ・ジェミーニ:「ピタゴラスの踊り」
ジャンピエロ・ジェミーニ(作曲、電子音響)
[56:45]
※ジャンピエノ・ジェミーニの生年は公表されていない。彼は作曲家、指揮者、電子音楽家、マルチ・メディアの映像作家として多岐に渡る活動をしている。このアルバムも彼の電子音響の技巧が駆使され、アルバムは2分から最大で8分の9つの小品から構成されている。ヴァイオリンやクラリネット、声などアコースティックな音響素材がコンピュータで合成、変調され、コンピュータで制作された音響と合成される。聴き手は夢とうつつの間を徘徊する迷宮のような音楽。古代ギリシャの夢が近未来の音響で蘇る56分。
ALC 0079
ジャン=マリー・ベンジャミン(b.1946):神聖な音楽
①アルマ、救世主の母
②サルヴェ・レジーナ(あわれみの母)
③われらいとも聖なる秘蹟を永遠に崇め奉らん
④おお、最も神聖な母
①アラディーノ・プロダクション室内管弦楽団と合唱団
②ローマ”ロマーニ・カントーレ”合唱団と室内管弦楽団
③ザウテル・タマレット(B)、エリザベス・ブラッスール合唱団
④不記載
[52:33]
※ジャン=マリー・ベンジャミンはフランスの作曲家、指揮者。音楽だけでなく、作家、映画監督、プロデューサーとしても活動している。1975年よりイタリアに在住。イラク戦争に反対する活動や映画製作、またポール・マッカートニーに作品を提供するなど、非常に多彩な活動をしている。このアルバムは彼の宗教音楽を収録したもので、現代音楽色は一切皆無。18世紀の音楽を思わせる典雅な音楽である。
ALC 0080
ルチアーノ・ディ・ジャンドメニコ(b.1966):
「イーテル・シンフォニア(交響曲の旅)」
アレッサンドロ・ボッテーギ(指揮)
オーケストラ・デラ・ランテルナ
録音日時不明、イタリア、ジェノア・ネヴィア・ルーテル派教会 [61:58]
※ルチアーノ・ディ・ジャンドメニコはイタリアの作曲家、ピアニスト、指揮者。この作品は人生を旅に喩えひとつの交響曲にまとめたもの。全13楽章から構成され、それぞれは5分前後の小品からなっている。いわゆる現代音楽ではなく、サロン音楽のように親しみやすいもので、交響曲の本来の原点である舞踊組曲に近い形を取っている。肩肘張らずリラックスして楽しめる内容。
ALC 0082
パスクアーレ・プンツォ(b.1987)室内楽作品集
①「フレア」(2020)~無伴奏フルートのための3つの小品
②「海が割れるように」(2020)~ピアノのための
③「ラーシア」(2021)~無伴奏チェロのための
④「亀裂」(2021)~フルート、チェロとピアノのための
⑤「砂利層の岩の間」(2021)~弦楽三重奏のための
⑥「バニシング・ポイント」(2021)~弦楽六重奏のための
⑦「テイア」(2021)~アンサンブルのための
ヴァレリア・ラノーン(Fl)
エルヴィラ・ストレーバ(Pf)
クリスティーナ・トルトーラ(Vc)
アンナローラ・トルトーラ(Vn)
フランチェスコ・ヴェンガ(Va)
ジュゼッペ・スコット・ガレッタ(Cl)
ほか
録音:2021年11月-12月、2022年3月 [53:54]
※パスクアーレ・プンツォはナポリ出身の若手作曲家。地元の音楽院で学んだ後、サルヴァトーレ・シャリーノ、ヘルムート・ラッヘンマン、マルコ・ストロッパ、トリスタン・ミュライユら、それぞれかなり作風の異なる個性的な作曲家たちに師事した。彼の音楽はそうしたヨーロッパ前衛音楽の主流の様式を適度に折衷したスタイルで書かれている。特長としては静けさの中に突然爆発する強烈な音の塊、その後の沈黙と余韻といったところに、この作曲家の美点が聴き取れる。無伴奏フルートから弦楽六重奏、室内アンサンブルの曲まで、編成も多様。