AULICUSレーベル(イタリア)
新シリーズAMADEUS BESTスタート!
ロベルト・ジーニの「調和の霊感」再発売!
FAB 0001(2CD)
ヴィヴァルディ:「調和の霊感」 Op.3
協奏曲第1番 ニ長調 RV549
協奏曲第2番 ト短調 RV578
協奏曲第3番 ト長調 RV310
協奏曲第4番 ホ短調 RV550
協奏曲第5番 イ長調 RV519
協奏曲第6番 イ短調 RV356
協奏曲第7番 ヘ長調 RV567
協奏曲第8番 イ短調 RV522
協奏曲第9番 ニ長調 RV230
協奏曲第10番 ロ短調 RV580
協奏曲第11番 ニ短調 RV565
協奏曲第12番 ホ長調 RV265
ロベルト・ジーニ(指揮)
アンサンブル・コンチェルト
録音:1991年8月 イタリア ヴェネツィア [94’59]
※ロベルト・ジーニが指揮した1991年録音のヴィヴァルディ「調和の霊感」の久々の再発。AULICUS CLASSICSが少し前の録音を復刻するAmadeus Bestのシリーズ。ロベルト・ジーニとアンサンブル・コンチェルトは、1990年前後はイタリアで最も注目されたバロック音楽の牽引者だった。その後イタリアでは欧州でも特に刺激の強いバロック音楽団体がいくつも台頭し、穏健なジーニの演奏は陰に隠れてしまった。しかし現代から顧みると彼らの力みなく滑らかな音楽の素晴らしさが改めて実感できるだろう。ヴェネツィアのサンタ・マリア・デッラ・ピエタ教会での収録。
ロベルト・ジーニのジョン・ジェンキンズ&ウィリアム・ローズ!
ALC 0087
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678)&ウィリアム・ローズ(1602-1645):ファンタジア組曲集
ジェンキンズ:ファンタジア組曲 ト短調/
ローズ:ファンタジア組曲 ハ短調/
ジェンキンズ:ニューアーク包囲戦/
ローズ:ファンタジア組曲 ハ短調/
ジェンキンズ:ファンタジア組曲 イ短調
アンサンブル・コンチェルト:
【クラウディア・コンブス(ヴァイオリン)
マッシモ・ペルチヴァルディ(ヴァイオリン)
ロベルト・ジーニ(指揮,ディヴィジョン・ヴィオル)
マルコ・アンジレッラ(ディヴィジョン・ヴィオル)
サラ・ディエーチ(オルガン)】
録音:2015年7月29-31日 イタリア パルマ[65:51]
※17世紀英国の作曲家、ジョン・ジェンキンズ(1592-1678)とウィリアム・ローズ(1602-1645)のファンタジア組曲を、イタリアのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ロベルト・ジーニ率いるアンサンブル・コンチェルトが演奏している。
ジョン・ジェンキンズは主として地方の宮廷で活動したために高い名声を得ることはなかったが、17世紀の英国のリュート奏者、作曲家の中でも傑出した人物であった。一世代下のウィリアム・ローズは対照的にロンドンの宮廷で華々しく活躍したが、清教徒革命の際の内戦で戦死した。二人は友人だったという。
パーセルなども含め英国人作曲家のバロック音楽をイタリアの団体が演奏したCDは多くはなく、特にジェンキンズのようにもともとCDがあまり多くないと極めて珍しい。モンテヴェルディなど17世紀のバロック音楽を主とするロベルト・ジーニの演奏は瑞々しさが際立って魅力的だ。
「リュートのための古風な舞曲」も収録!レスピーギのピアノ作品集!
ALC 0092
「レスピーギ:ピアノ作品集」
ピアノ・ソナタ ヘ短調 P.16
6つの小品 P.044
リュートのための古風な舞曲とアリア
(小舞踏曲“オルランド伯爵”/ヴィラネッラ/ガルアルダ/イタリアーナ/シチリアーナ/パッサカリア)
ヴィタントニオ・カローリ(ピアノ)
録音:2022年9月 イタリア プーリア州 バーリ [65’07]
※レスピーギはローマ三部作があまりに強烈でそのイメージが強いが、彼は生涯の間にかなり作風を変化させた作曲家である。1897年、まだ10代だった頃のピアノ・ソナタ ヘ短調にはロマン主義が色濃く残っている。1901年の6つの小品はサロン風の小品集。一方有名な「リュートのための古風な舞曲とアリア」は、彼の古いイタリア音楽への憧れが生み出した傑作。管弦楽曲をレスピーギ自分が4手ピアノ用と独奏ピアノ用の編曲を作っており、これは独奏ピアノ版の演奏。
ヴィタントニオ・カローリはイタリアの中堅のピアニスト。かのアルド・チッコリーニの高弟で、チッコリーニはカローリのピアノを絶賛していた。
※その他AULICUSレーベル新譜
ALC 0085
「ヘドベリ&ポンティネン:ノルディック・エレメンツ」
前奏曲、リトム、フィアル・ウーノ、フィアル・フォーク、フィアル・デュオ、
フィアル・フィー、TkistU、ノルディック・エレメント、エレメントBノルディック、
ノルディック・Cエレメント、Dノルディック・エレメント、ノルディック・エレメントE
マッツ・ヘドベリ(ギター)
ステファン・ポンティネン(ヴァイオリン)
[46:10]
※クラシック・ギターとヴァイオリンのデュオのための12の小品から構成されたアルバム。ヴァイオリンとギターという編成からパガニーニのそれを想起させるが、曲はフィリップ・グラスを思わせるアルペジオのみによるミニマル的な前奏曲に始まり、その後、ジャズ風であったり、民族音楽風、インド音楽であったり、バルトーク風であったりと様々なスタイルの小品が続く。作曲はヘドベリとポンティネンの二人による共作である。
ALC 0086
カルロ・フランチェスコ・デフランチェスキ:リフレクセズ(反射神経)
~チェンバー・ジャズ・インプロヴィゼーション
フラグメンツ、サイレンス、エクセドラ、恥じらい、素描、
ヴェール、ネッカチーフ、儀式、インディゴ、エボニー
カルロ・フランチェスコ・デフランチェスキ(Fl,、Alt-Sax、Cl、バスCl)
ステファーノ・カニアート(Pf)
マウロ・セレーノ(Db)
リッカルド・ブランコーリ(ドラムス)
録音:2020年DIGITUBESTUDIO [50:41]
※作曲者のデフランチェスキがアルト・サックス、フルート、クラリネット、バス・クラリネットを吹き分けてバックをピアノ・トリオ(ピアノ、ベース、ドラムス)が支えたジャズ・セッション。全てデフランチェスキの作曲であるが、テーマを自由に変奏して粋でグルーヴィなインプロヴィゼーションを展開している。純粋なモダン・ジャズ・アルバム。
ALC 0088
ドヴォルザーク:細密画集 Op.75a
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423
ドヴォルザーク:2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲 ハ長調 Op.74
ピエラヌンツィ三重奏団:
【ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(Vn)
ラウラ・ゴルナ(Vn)
フランチェスコ・フィオーレ(Va)】
録音:2021年1月29日 イタリア ロンバルディア州 ミラノ [53’16]
※ドヴォルザークの隠れた名作、細密画集 Op.75aと弦楽三重奏曲 ハ長調 Op.74で、モーツァルトの二重奏曲 ト長調 K.423を挟んだ素敵な選曲のCD。ドヴォルザークの室内楽曲はどれも彼持ち前の旋律美が生きた名曲ばかりで、弦楽四重奏曲やピアノ四重奏曲、ピアノ五重奏曲などは有名だが、弦楽二重奏国、三重奏曲はあまり顧みられない。細密画集(ミニチュア集)は、ヴァイオリンとピアノのための4つのロマンティックな小品 Op.75の原曲。こちらも名曲だが、本来の味は原曲の方が勝るだろう。弦楽三重奏曲は2つのヴァイオリンとヴィオラという編成で、CDでは稀に弦楽四重奏曲の余白に収録されるが、ドヴォルザークの魅力に溢れた名作。一方モーツァルトの二重奏曲は、ミヒャエル・ハイドンの代わりに作曲したエピソードで知られる作品。これもモーツァルトの隠れた名作としてモーツァルティアンには人気がある。
こうした曲は得てして弦楽四重奏団の団員で演奏されがちだが、ピエラヌンツィ三重奏団は極めて珍しいヴァイオリン×2とヴィオラの団体。3人ともイタリア人なので明るさと滑らかさはまさにイタリアの味。
ALC 0089
レオナルド・アミーリ(b.1990):「ドリーチ・ヴィルビオ」
オーラ、ケノーシス、ヴィルビオI、ヘテミの記憶、そしてアルカディアで私は、カウマ、ウーヌス、ヴェスタリア、ヴィルビオII
レオナルド・アミーリ(Pf、Synth、Org)
アンブラ・キアーラ・ミケランジェリ、
エレーナ・ビアンケッティ、
グエンダリーナ・プルチネッリ、
ロッコ・フェデリコ・カステラーニ、
フランチェスコ・デ・パルマ(以上弦楽)
アレッサンドロ・ディ・サント(Perc)
アレッシオ・ネリ、エドワルド・M.ベルッチ、
ベロニカ・バルトロメイ(以上ヴォーカル)
録音:2022年ローマ[39:52]
※作曲者レオナルド・アミーリはローマ出身。聖チェチーリア音楽院で電子音楽を学んだ後、サウンド・エンジニア、ヴィデオ・エンジニアを経て現在は作曲家としてローマを拠点に活動している若手。このアルバムは古代ギリシャ神話を題材としたカンタータともシアター・ピースとも云える作品でヴォーカル、シンセサイザー、電子音響によるイマジナリーな世界が拡がる。喜多郎など(古い言い方だが)ニュー・エイジ・ミュージックの好きな人にお薦め。
ALC 0090
アレクサンドル・チェルダ・ベルダ(b.1970):「リントン・ミュージック」
雨が降る、月、あなたの所へ飛んでゆきたい、言えないこと、甘い挽歌、娘たち、記憶、時
アレクサンドル・チェルダ・ベルダ(作詞、テューバ、口笛、歌)
マルコ・フローレンザーノ(Pf)
ウンベルト・レポーレ(CB、ベル)
ステファーノ・コンスタンツォ(ドラムス)
ほかコーラス
録音:2022年4月28、29日ナポリ [52:14]
※アレクサンドル・チェルダ・ベルダはスペイン出身の作曲家、音楽家。ナポリ音楽院でジャズを学び、ジャズとクラシックを融合した独自のスタイルで活躍している。このアルバムは自ら口笛やテューバを演奏し、バックにピアノ・トリオ、コーラスを従えた豪華なジャズ作品となっている。曲中、自ら作詞した詩を朗読するなど多彩な作風。
ALC 0091
パイジェッロ:6つのフルート四重奏曲Op.23
ディヴェルティメント第3番
ディヴェルティメント第2番
ディヴェルティメント第1番
ディヴェルティメント第5番
ディヴェルティメント第4番
ディヴェルティメント第6番
シーロ・カヴァレット(フルート)
ディーノ・スカラブリン(ヴァイオリン)
ダニエラ・パジェッラ(ヴィオラ)
カルロ・ベルトーラ(チェロ)
録音:2000年10月 イタリア ピエモンテ州 ピーノ・トリネーゼ [48’15]
※ジョヴァンニ・パイジェッロ(1740―1816)はイタリアオペラの作曲家として高名だが、宗教曲や器楽作品も多数書いている。あまり顧みられることのないそれらの作品の中では、6つのフルート四重奏曲 Op.23が比較的よく知られており、CDも複数出ている。フルートが明るく伸びやかに歌い、それにヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが品よく伴奏をするスッキリした音楽が美しい。オペラ以上にパイジェッロの南イタリア気質がストレートに現れている傑作だろう。
シーロ・カヴァレットはヴェネツィア生まれのイタリアのフルート奏者。スイスのヴィンタートゥール音楽院で学んだ後、デンマークで研鑽を積んだ名手。
ALC 0093
パオロ・ヴィヴァルディ(b.1964):
①「実在しない騎士の夢」~ファゴットと管弦楽のための組曲
②交響詩「人生の詩人パゾリーニ」
パオロ・ヴィヴァルディ(指揮)
トスカーナORT管弦楽団
①パオロ・カルリーニ(Fg)
録音:2022年10月3、4日フィレンツェ、ヴェルディ劇場 [61:45]
※パオロ・ヴィヴァルディはイタリアの映画音楽の作曲家。ローマの聖チェチーリア音楽院で学んだ後、映画、テレビの世界で劇音楽の作曲に携わる。おびただしい数の映画、テレビ・ドラマの音楽を手掛けているが、日本で知られているものは少ない。このアルバムはクラシックの演奏会用の作品でファゴットと管弦楽のために書かれたものと交響詩が収められている。映画、テレビの手馴れた仕事ぶりが生かされてか、いずれも親しみ易く、楽しめる内容である。どことなく久石譲や坂本龍一を思わせる和声進行もあって微笑ましい。